日常、そして花、
いずれも永きにわたり写真の被写体となってきた永遠のテーマです。
しかし近年、このふたつのテーマは、あまりに“普通である”からゆえに、
写真家にとっても、鑑賞者にとっても、これらの課題が内包していた
“写真にとって最も大切な何か”を考えるテーマとして力が弱まっている感が否めません。
しかしながら、写真家の視る行為の基点となる“日常への眼差し”、
そして美の象徴として多くの芸術家に繰り返し描かれてきた“花”というテーマは、
写真家の資質と美意識が反映される格好の被写体であることは今も昔も変わりません。
「Regard Intense」とは“しっかり視る”という意味のフランス語です。
本展は、撮る人間も視る人間も、視覚芸術である一枚の写真の前に立ち、
そこに写されている“この世に実在した或る出来事”に向き合い、
自身の人生の時間で体験してきたリアルな感情と重ね合わせ、
シンクロさせることで、想いを共有すること目指した展覧会です。
急速にSNSの浸透が進む現代、“写真を撮る”ということ、
“写真を見る”ということの意味を16人の写真家のピュアーな眼差しを通して
改めて考えてみたいと思います。
太田 菜穂子
「Regard Intense」キュレーター
Regard Intense
—日常と花に向けられた16人の視座と視界—
■期間:2016年7月8日(金)~7月18日(月・祝日)
OPEN 12:00~ CLOSE 19:0 会期中無休 (ただし7/8のみ16:00開場)
■会場:AL
住所:東京都恵比寿南3-7-17
電話:03-5722-9799 www.al-tokyo.jp
■会期中のイベント
7/8 (金) 17:00~19:00 オープニングカクテル
7/9 (土) 15:00~16:30 参加作家のヴューイング+ギャラリートーク
7/17 ( 日)15:00~16:30 参加作家のヴューイング+ギャラリートーク
公式ページ
https://www.facebook.com/regardintense/
イベントページ
https://www.facebook.com/events/1729016064026068/
本展覧会は「Regard Intense」という課題の下、ワークショップで偶然出会った16人の写真家が、
「Regard Intense」という集合作品を創り上げることになったユニークなグループ展です。16人
の写真家たちはキャリアも、撮影スタイルも全く異なります。ただ、写真に向き合う真摯な姿勢
においては等しいものを備えていました。16人はそれぞれに自分にしか出せない世界を描き出し、
かつ美しい調和を生み出そうとしたのです。現代的な写真の魅力を体感する写真空間です。
|参加作家|
藤田安代 Yasuyo FUJITA 石下理栄 Rie ISHISHITA 石坂博司 Hiroshi ISHIZAKA
金川信江 Nobue KANEKAWA 丸山杏子 Kyoko MARUYAMA 毛利厚子 Atsuko MOHRI
森田友希 Yuki MORITA 村上由香里 Yukari MURAKAMI 七海麻子 Asako NANAMI
坂本しの Shino SAKAMOTO 佐藤素子 Motoko SATO 関谷恵 Megumi SEKIYA
新家加奈 Kana SHINYA 田中紘子 Hiroko TANAKA 竹谷恵子 Keiko TAKEYA
渡辺実花 Mika WATANABE